『19歳の調律』
夜の町 公園や 公営団地 あるいは ハイウェイ入口付近 の オレンジの光がつらなり 見知らぬ遠くを連想させる …
夫の泣き言ドットコム
夜の町 公園や 公営団地 あるいは ハイウェイ入口付近 の オレンジの光がつらなり 見知らぬ遠くを連想させる …
おれは助手席に座って、流れて行く光を見ていた。何周、どこを走っても首都高には夜の光がへばりついて、いつまでも飽…
ふとした縁で彼と出会ったのは数年前。ほんとうにたまたま。飲み屋で隣あった。10分も話もしないまま、彼は颯爽と帰…
目が醒めた。ベッドではない。ソファに首のみ凭れて、首から下は床に投げ出していた。目が渇き、視界が霞む。立ち上が…
砂漠色のキャッチャーミットは 分厚くて重い 手にグルグルと 饐えた生ハムをきつく 巻いたみたいに おれは ライ…
北へ抜けた台風の残した温い空気の流れに、金木犀が混じり入る。中秋も過ぎていよいよ、短い秋が深まってゆく。 この…
よおよおよお 野球なんて時代おくれだぜ わりいな 正岡さんよお もう 自由な野っ原なんて 見つけづらいんだ よ…
家を出ると既に陽射しが強い。自転車に跨り職場に向かう。すぐに汗が噴き出す。この何日かはひどい猛暑だ。 朝の通勤…
依頼された住所についた。アポイントより早めに着いたので、周りを歩いた。団地の北側にはささやかな川が流れて、雑草…
何年ぶりか、熱が出た。もともと平熱の低い身体にとっては38度を越えればつらい。関節や筋肉が痛むけれど、意識はは…